お役立ち情報
家庭園芸用薬剤とは、一般家庭でお花作り、趣味の野菜栽培や庭木の手入れ向けに販売されている薬剤で、家庭い使いやすいように包装したり、簡易に使用できるようにしています。
しかし、多くは農薬ですので「農薬取締法」に基づき農薬として登録されています。
「農薬」に関する詳しい事につきましては次のサイトを参照してください。
農薬の基礎知識(農林水産省 農薬コーナー)
http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_tisiki/index.html
農薬Q&A(農薬工業会)
薬剤の種類
家庭園芸薬剤にはいろいろな種類があります。
殺虫剤 | 害虫を退治する薬剤 |
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殺菌剤 | 病気を予防、治療する薬剤 |
殺虫殺菌剤 | 害虫と病気を一諸に退治する薬剤 |
除草剤 | 雑草を防除する薬剤 |
植物成長調節剤 | 植物の成長、開花、結実などの生理現象を助ける薬剤 |
展着剤 | 薬剤が害虫の体や作物の表面に良く付着するように添加する薬剤 |
その他 | 殺そ剤(ねずみ用)、忌避剤、農薬肥料など |
剤型の種類
家庭園芸薬剤は、有効成分を植物、害虫、雑草などにむらなく付着させ、効果を発揮させるとともに、 取扱に便利なように製剤化しています。
水でうすめて使用する剤型
薬剤を水にうすめて使用するもので、少量の薬で大量の散布液ができます。
乳剤 | 原体に乳化剤などを加えた液体製剤で水でうすめると乳白色になる。 (例)スミチオン乳剤、マラソン乳剤、マネージ乳剤、トレボン乳剤 |
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液剤 | 水溶性の液体でそのまま、または水に希釈溶解して使う。 (例)オルトラン液剤、モスピラン液剤 |
水和剤 | 粉状、粒状の処理剤で水で希釈すると懸濁状態になる。 (例)ベンレート水和剤、オルトラン水和剤、トップジンM水和剤、トリフミン水和剤 |
フロアブル | 水和剤であるがあらかじめ水、油に溶かしている。 (例)ダコニール1001、ダニ太郎 |
そのまま使用する剤型
粒剤 | 有効成分を鉱物質などと一緒にして細粒化したものでそのままパラパラと散布できる。 (例)オルトラン粒剤、モスピラン粒剤、クサダウンロング |
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エアゾル剤 | 薬剤が容器からバルブを通じて霧状に噴出する製剤。ボタンを押すだけで手軽に使用できる。 (例)オルトランC、カルホスエアゾール |
スプレー剤 | 液剤の一種で、あらかじめ使用できる濃度に水で希釈したもの、うすめる手間がいらずそのまま使用できる。 (例)ダブルアタック、ブルースカイAL、ベニカDスプレー |
塗布剤・ペースト剤 | 糊状の製剤。 癒合促進剤、剪定・整枝の時の傷口保護などに使用する。 (例)トップジンMペースト |
錠剤 | 成分をペレット状にしたもの |
薬剤の名前
薬剤(農薬)の名称には商品名と一般名があります。
なじみやすく製品に書かれているのは商品名ですが、雑誌や放送では一般名で紹介されることが多いです。
オルトラン粒剤 | → アセフェート粒剤 |
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ベンレート水和剤 | → ベノミル水和剤 |
マネージ乳剤 | → イミベンコナゾール乳剤 |
カルホスエアゾール | → イソキサチオンエアゾール |
散布液の作り方
薬剤を散布するとき、そのまま使用できる商品もありますが、乳剤、水和剤などは水でうすめて使います。
- 散布液の必要量を計算する。
- バケツに必要量の水を正確に測って準備しておく。ペットボトルなどを利用してもよい。
- 薬量の量り方
乳剤ではピペット、水和剤では「はかり」を使用して正確に量る。
(園芸用薬品では計量しやすいように小袋包装になったものがある。) - バケツなどでの容器で希釈して噴霧器、ハンドスプレーなどに移す。
(噴霧器内での希釈はしないほうがよい)バケツなどでの容器で希釈して噴霧器、ハンドスプレーなどに移す。
薬剤使用上の注意事項
散布前
対象の植物、病害虫・雑草に適正な薬剤を選び、ラベルの内容、使用上の注意事項などを確認します。適用内容のとおりの希釈をおこないましょう。雨や風などの天候条件が悪いときには散布はとりやめましょう。気分の優れないときには散布はとりやめましょう。
散布後
洗顔、うがいなどをしましょう。使った散布器具などはきれいに洗いましょう。薬剤によっては散布後1日間は子供やペットが立ち入らないようにしましょう。
薬剤の保管
使った後の薬剤はふた、袋をキチンと閉め鍵のかかる冷暗所に保管しましょう。他の容器に移して保管することは間違いの元です。ラベルがよくわかるように保管しましょう。