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農薬の深イイ話

2021.10.01

世界の農薬メーカーの動向

今年も「世界の農薬メーカーの動向2021年版」が発行されました。これは農薬を有効成分別に開発や登録状況をまとめた「SHIBUYA INDEX」の編者である渋谷成美さんが中心となりまとめたもので293頁の労作です。
本書は世界の農薬メーカーの動きを、あらゆる文献、報告書、ニユースなどの資料やデーターを丹念に収集してまとめたもので、会社名順に設立、買収、提携、合併、消滅、改称、出資、薬剤登録等の動向が1事柄を1行で簡潔に記述されています。これを一読しますと各社の過去から現在に至る動向がしめされ、言い換えれば農薬メーカーの栄枯盛衰が一眼でわかる貴重な資料といえます。

世界の農薬メーカー売り上げベスト5
本書の冒頭に、AgbioInvestorがまとめた世界の農薬メーカー売上高順位が掲載されています。その中から年間ベスト5を並べてみました。
2016年  
1位 シンジェンタ(スイス→中国)
2位 バイエル(ドイツ)
3位 BASF(ドイツ)
4位 ダウ(アメリカ)
5位 モンサント(アメリカ)

2018年  
1位 バイエル(ドイツ)(モンサント買収)
2位 シンジェンタ(中国)
3位 BASF(ドイツ)
4位 コルティバ(アメリカ)(ダウとデュポンの合併)
5位 FMC(アメリカ)

2019年
1位 バイエル(ドイツ)
2位 シンジェンタ(中国)
3位 BASF(ドイツ)
4位 コルティバ(アメリカ)
5位 FMC(アメリカ)

この数年の間、2016年に売り上げトップのシンジェンタがケムチャイナ(中国)に買収されました。2018年には、バイエルがモンサントを買収しトップになりました。その後ダウとデュポン(アメリカ)が合併しコルティバとなり、2018年からは第5位がモンサントにかわりFMCが繰り上がりました。
ここ2年間、コロナ問題発生のためか、世界の農薬メーカーの動きは減ったと思われますが、分野によっては相変わらず活発です。大手メーカーの吸収合併はありませんでしたが、化学農薬削減のため生物農薬の開発、バイオスティミュラント(注1)の開発、デジタル農業(注2)の利用のための協調、買収等は活発化しています。

注1 バイオスティミュラントとは直訳すると「生物刺激剤」。農薬でも、肥料でも、土壌改良材でもない全く新しい農業資材といわれ、植物に供することで何らかの新しい作用をもたらし、植物の能力と農作物の価値を高める資材。
注2  デジタル農業とは、ITを活用して農産物の収穫量を増やしたり、品質を高めたりすること。スマート農業と呼ばれることも多い。具体的には衛星情報、人工知能、ドローンなどを使う。
日本のメーカーの動向
日本の農薬メーカーは上位30社の中に11社が入っています。2015年~2019年の順位は下記の通りです。若干の変動はありますが、大きくは変わっていません。

         2015 2016 2017  2018 2019
住友化学     10位→11位→ 8位→ 7位→ 8位
クミアイ化学   18位→14位→14位→13位→12位
日本農薬     20位→18位→15位→14位→13位
三井化学     21位→19位→18位→20位→21位
石原産業     22位→17位→17位→17位→19位
日産化学     23位→16位→16位→15位→14位
日本曹達     24位→18位→20位→21位→20位
北興化学     28位→26位→25位→24位→24位
協友アグリ    32位→28位→28位→28位→
SDS        33位→29位→29位→30位→29位
アグロカネショウ 35位→30位→30位→29位→27位

中国企業の躍進
中国企業の動きも活発で、新剤の開発も積極的に行われています。2019年の上位30社の中に、2位シンジェンタ(Syngenta)、4位アダマ(Adama、安道麦)、11位ヌートリケム(Nutrichem、頴泰嘉和)23位ロータム(Rotam、江蘇衣灯)の4社が入っています。

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